スポーツ施設での照明要件
JIS Z 9127 日本産業規格 スポーツ照明基準によると、
- 照明の一般要件 一般原則 より:
- ..運動競技は,動的及び空間的であり,運動競技者の多くは,動きながら動いている視対象を見て,素早く正確な判断を下し,一連の動作を行っている。また,観客,テレビジョン放送関係者などは,空間全体に視線を動かしながら動いている視対象を見ることになる。したがって,照明設計においては,運動競技面ばかりでなく,その空間及び背景についても考慮に入れ,照度,照度分布,輝度,輝度分布,陰影,グレア,光色,演色性など,運動競技種目に応じて求められる照明の量及び質を満たす必要がある。..
- 照度:
- 安全、円滑に行えるために十分な照度が必要。また、テレビ撮影のためには、比較的動きな緩やかな体操などの競技において、最大撮影距離25m の地点で 500lx が要求され、明るさの必要な場合が多い。
- グレアのない照明:
- 競技中にその影響により、視覚が阻害されないように、グレアのない照明器具を選ぶことが大切です。一般に競技者は様々な方向から物を見ますが(バトミントンなど)すべての角度においてグレアをなくすことは難しいので、少なくとも競技者の普通視点、あるいは、観客席からの視点において、グレアのない照明を選ぶことが望ましい。UGRが小さいものを選定しましょう。(UGR=19 気になる、=16 気になると感じ始める)
- 演色性:
- スポーツは、対戦相手とユニフォームの違いを見やすくするために、演色性も大切です。競技をテレビで撮影する場合もありますので、ハイビジョンに映った際にきれいに見えるように、Ra80以上が望ましいです。国際的に注目されるイベント利用の施設の場合には、Ra90以上を選定することが望まれます。